小学校で「プログラミング教育必修化!」という話題はよく聞きます。
中学校ではどのようになっているのでしょうか?
実は、中学校では現在の指導要領にも『プログラミング教育』が入っています。
今回の指導要領で大きく変わります。一体、どのように変わるのでしょうか?
- 「技術・家庭」教科でプログラミング教育はされている
- どう変わるの?「プログラミング教育」
- 【旧要領】①情報通信ネットワークと情報モラル
- 【旧要領】②デジタル作品の設計・制作
- 【旧要領】③プログラムによる計測・制御
- 【新要領】①生活や社会を支える情報の技術について調べる活動
- 【新要領】②生活や社会における問題を,ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによって解決する活動
- 【新要領】③生活や社会における問題を,計測・制御のプログラミングによって解決する活動
- 【新要領】④これからの社会の発展と情報の技術の在り方を考える活動
- まとめ 「中学校のプログラミング教育はこのように変わる」
「技術・家庭」教科でプログラミング教育はされている
小学校では、各教科の中にプログラミング的思考を育む教育を取り入れるのが「プログラミング教育」です。
しかし、中学校では「技術・家庭」の教科でおこなわれます。
ママさんパパさんが中学生の時、実際にPCを使用してプログラミングや情報関連の授業を受けた事があるのではないでしょうか?
(ちなみに、管理人が中学生の時はPCを触れるのが男子のみでした。その時間、女子は家庭科でした)
すでにおこなわれているのですが、今回明確に「プログラミング」という言葉が書かれています。
どう変わるの?「プログラミング教育」
今年度までの「中学校指導要領」「第2章 各教科 第8節 技術・家庭」の「D 情報に関する技術」を見ると3つの項目があります。
(文部科学省 平成20,21年改訂 学習指導要領 「第2章 各教科 第8節 技術・家庭」参照)
【旧要領】①情報通信ネットワークと情報モラル
- コンピュータの構成と基本的な情報処理の仕組みを知る
- 情報通信ネットワークにおける基本的な情報利用の仕組みを知る
- 著作権や発信した情報に対する責任を知り,情報モラルについて考える
- 情報に関する技術の適切な評価・活用について考える
【旧要領】②デジタル作品の設計・制作
- メディアの特徴と利用方法を知り,制作品の設計ができる
- 多様なメディアを複合し,表現や発信ができる
【旧要領】③プログラムによる計測・制御
- コンピュータを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知る
- 情報処理の手順を考え,簡単なプログラムが作成できる
どちらかというと、既存のソフトウェアの利用方法を覚えたり、利用して何らかの作品を作る、といった授業のようです。
「プログラミング」は、計測・制御のための「簡単なプログラム」が作成できるくらいです。
次に来年度改訂の学習指導要領を見てみましょう。
「プログラミング」が大きくでてきます。
(文部科学省 平成20,21年改訂 学習指導要領 「第2章 各教科 第8節 技術・家庭」参照)
【新要領】①生活や社会を支える情報の技術について調べる活動
- 情報の表現,記録,計算,通信の特性等の原理・法則と,情報のデジタル化や処理の自動化,システム化,情報セキュリティ等に関わる基礎的な技術の仕組み及び情報モラルの必要性について理解する
- 技術に込められた問題解決の工夫について考える
【新要領】②生活や社会における問題を,ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによって解決する活動
- 情報通信ネットワークの構成と,情報を利用するための基本的な仕組みを理解し,安全・適切なプログラムの制作,動作の確認及びデバッグ等ができる
- 問題を見いだして課題を設定し,使用するメディアを複合する方法とその効果的な利用方法等を構想して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考える
【新要領】③生活や社会における問題を,計測・制御のプログラミングによって解決する活動
- 計測・制御システムの仕組みを理解し,安全・適切なプログラムの制作,動作の確認及びデバッグ等ができる
- 問題を見いだして課題を設定し,入出力されるデータの流れを元に計測・制御システムを構想して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考える
【新要領】④これからの社会の発展と情報の技術の在り方を考える活動
- 生活や社会,環境との関わりを踏まえて,技術の概念を理解する
- 技術を評価し,適切な選択と管理・運用の在り方や,新たな発想に基づく改良と応用について考える
情報系の比重が重くなっています。
小学校と比べると「プログラミングの制作」としっかり書かれています。
また「ネットワーク」も出てきています。
今の生活では切っても切れない「ネットワーク」の利用。情報モラルなど、しっかり学習してもらいたいものです。
そして最後の部分は、「第4次産業革命」を担っていくようなことも挙げられています。
まとめ 「中学校のプログラミング教育はこのように変わる」
- すでに「技術・家庭」でおこなわれている
- 来年度からは、「プログラム制作」「ネットワーク利用」と、より「プログラミング」をおこなう学習に変わる